【留学備忘録:はじめまして】
オランダに無事到着し
7つの段ボールに
大きなリュックを抱えて
オランダの両親が待つ入国ゲートへ、
よく来たわね〜!
と迎えてくれたオランダの両親の車に
自分たちの荷物を乗せ
私と1ヶ月付き添いで来てくれた母は
電車で入居する家のあるハーグへ。
前回来た旅行の時とは違って
これからここで生活していくのだと思うと
街の見え方が全く異なりました。
ちょっとの不安と
たくさんのワクワクを抱えて
新生活の幕開けです!
📷:家の前の通り
新居に到着すると、そこには初めましての大家さんがいらっしゃいました。
紫色の縁のメガネをかけ、ピンクと黄緑色のシャツを着た、陽気なおじさん、というのが第一印象でした。
玄関をくぐると3つのお部屋、共同トイレと、キッチンが2つにシャワールームが2つ、そして美容室がありました。
美容室のオーナーのオランダ人美容師さん、2階にオランダ人&オーストラリア人のカップル、そして、グランドフロアに新参者の私。この3組での共同生活が始まりました。
お手伝いにいらしていた色白のお兄さんが後に大家さんの恋人だと知り、一気にオランダらしい生活にダイブしたような気分でした。
📷:自宅玄関
一度下見で伺ったときにシューズボックスだと思っていた扉の向こうが、シャワールームだったときのショックは未だに覚えています🤣
📷:左に見えるのがシャワールームの扉です🛁シューズボックスに見えますよね?👀
【留学備忘録:いざ!】
地元の駅で幼馴染み達と別れ、
バスは成田空港に到着しました。
そしてそこでは高校の友人達が待っていてくれました。一緒に食事をし、他愛無い話をして、いよいよ出国の時。
ゲートをくぐると、涙が止まりませんでした。
留学は憧れで、夢で、やっと目標に近づくキラキラしたものですが、やはりこれまでの日常を置いていく寂しさというものは計り知れないものでした。
不安や心細さと、バス停に駆けつけてくれた幼馴染み達やたった数時間のために空港に会いに来てくれた友人達への感謝の気持ちが、一気に心に押し寄せて涙となって溢れてきてしまったのです。
このブログを書いている今も思い返すだけで泣いてしまいそうになるくらいでして…
未だの空港に行くだけでちょっとウルっとしてしまうくらいです。
幼なじみにもらった本、
友人からもらったアルバムを何度も読み返して
飛行機はオランダに向かいます。
【留学備忘録:いよいよ出発!】
留学を決意してから
とにかく練習に次ぐ練習の日々。
その傍らで、入試受験資格として課されている英語のテスト受験準備のためのスクールに通い、入試用の提出課題、提出書類、住居の準備、ビザ取得準備、そしていつも通り高校に通っていました。
ビザについてはよくわからず、オランダの大使館に拙い英語で電話してみたり、大家さんから送られてきた住居の契約書を1単語ずつ訳したり、、、初めてのことに悪戦苦闘しながらも、勢いと家族友人知人の助けに支えられ、なんとか出発の日を迎えました。
この日のことを思い出すと、もう約10年も前の事なのに、未だに胸に込み上げてくるものがあります。
朝5時。地元の駅で空港行きのバスを待っていると、向こうの方から手を振ってこちらに向かって歩いくる若者のグループがありました。まさか知り合いだなんて思わず、7つもある大きなスーツケースと段ボールをバス停に並べていると、『田坂ー!』と声をかけられたのです。声の方を向くと、幼なじみと小中の同級生が居たのです。
びっっっくりしました。
友人達に声をかけてくれたのは小学校からの幼馴染みでした。彼はサッカー少年で、お互い小さな時から目標がありました。試合を見に行ったことはありませんし、演奏を聞いてもらったこともなく、
自分たちの夢について深く語り合うことはありませんでした。ただ私は影ながら"同志"だと思っていたので、こんな形で出発を見送ってもらえるなんて、本当に嬉しかったのです。
そして本を1冊くれました。留学先で心が枯れそうな時、よく読んでいました。今でも宝物です。
📷:特にお気に入りのページ
集まってくれた友人の中には、中学卒業以来に再会した友人もいて、束の間の同窓会のような時間でした。彼の人徳で集まってくれたみんなに心から感謝しています。
そんなみんな別れ、バスの中で大泣きをしながら空港へ向かいます✈️
【留学備忘録:はじまりのはじまり[終]】
そこで出会った日本人女性は
なんとピアノ科に在籍していらして
なんと今年度で卒業予定で
なんと帰国予定で
なんと言っても借りているお家を受け渡す相手と所有しているピアノの買い手をさがしているという、、、
絶妙なタイミングで出会ってしまったのです、、、!
授業内容や住宅情報などを教えていただき、
そして、後に6年半お世話になる師匠について
お聞きする事ができました。
耳にする単語はどれもはじめて聴くものばかりで、ただ海外の音楽院を見学する気持ちで訪れたヨーロッパでしたが、心は決まりつつあったように思います。
ハーグの学校を見学した後、アムステルダム、リューベック、ミュンヘンと各地の音楽院に訪れ、そこで留学生活を送られている日本人留学生の皆さんにお話を聞き、はじめてのヨーロッパ旅行は幕を閉じました。
さあ、いよいよ人生の岐路に立つ時です!
オランダ行政の中心、ハーグにあるビネンホフ。
この地に6年ちょっと住むことになります。
…このままでは留学本編になかなか話が進まないことに気がついたので、ざっくり割愛いたしました!次回からやっと留学生活はじまります!!
【留学備忘録:はじまりのはじまり④】
私が想像していたヨーロッパの音楽院とはまるで違った外見に「………え?」と戸惑いながらも、いざ構内へ!
二つの自動ドアを潜り抜けると、少し暗がりのエントランスが広がり、そこには沢山の学生が行き交い、さまざまな異国の言葉が聞こえてきました。
まるで別世界の扉を潜ったようでした。入学してからも、国籍だけでなく、年齢層まで、その幅の広さに驚く事になります。
まずは学校案内をゲットしよう!と、意を決して、受付のスタッフの方に話しかけてみます。
「エ、エクスキューズミー…?」
物腰が柔らかそうなそのスタッフの女性は、すぐに応答して下さいました。
「Hi. What can I do for you?」
案内の冊子をもらおうと
ブックレットが欲しいと言うと、
これがなかなか伝わらないのです…
お互い「???」が頭の上に浮かび
どうしようかと困っていると
スタッフの女性が
「あなた、日本人よね?あそこに日本人がいるから、彼女に聞いてみて!」
と言うので、指差す方向を見てみると
友人らしき人と会話をしている女性が確かに立っていました。
恐る恐る近づき
「あの、、、日本の方ですか??助けて欲しいのですが、、、」というと
「え?!はい、日本人です!
学校案内の冊子??あー、聞いてみますね!」
と快く助けて下さいました。
無事に冊子をゲットし、その日本人の方とお話しすると、なんとピアノ科で!この後時間があるからランチしながら詳しいお話でもどうですかと提案してくださったのです!!
なんという奇跡!!!
こちらが6年間在籍していた音楽院です。
学校に見えませんよね?
【留学備忘録:はじまりのはじまり3】
【留学備忘録:はじまりのはじまり3】
さて。
今回の旅の目的は音大探し。
…ではなく、
オランダ在住の母の友人との15年ぶりの再会でした。
志望大学を幼い頃に漠然と決めていた私は、あまり留学について考えたことはありませんでした
今回は母の旅行についていく間レッスンを休まなければいけない為、当時師事していた先生にその旨をお伝えしたところ「せっかくヨーロッパに行くのなら、あちらでレッスンを見て頂いたら?」という全く予想もしていない返答に驚くと同時に、急遽先生を探すことになりました。
とは言ったものの、ヨーロッパに音楽関係の知人がいる訳でもなく、レッスンの受け方もわからず、断念することになりました。
それでもせっかく行くのだからヨーロッパの音楽院を見るだけ見に行ってみよう!と、オランダはアムステルダムとハーグ、ドイツはリューベックとミュンヘンにある音楽院を訪ねてみることにしました。
リューベックには師事していた先生のお弟子さんに、アムステルダムではそのお弟子さんからご紹介頂いたご友人にお話を伺わせて頂けることになっていました。ミュンヘンは先生が留学されていたからという理由で、ハーグはオランダの中でも優秀な音楽院だと留学サイトに載っていたという理由で、学校を見にいくことに。
まさか、一番縁遠いハーグで、あんな奇跡が起こるなんて。
-滞在先のLeiden
---------
#stayhome プロジェクト
【おうち音楽 第1弾】
距離を置かなければいけない日々。
楽器そのものの音を直接お届け出来ない今だからこその共有の仕方があるのではないかと思い、カメラとビデオを手に取り練習室に篭りました。
撮影・録音・編集をすべて自宅で行い、鳥の囀りや食器の重なる音、演奏中の椅子の軋む音など、生活の音をそのまま取り込み、ホールではお届け出来ない"おうち音楽"が出来あがりました。
皆さんの"おうち時間"に少しでも日射しがはいりますように。
【留学備忘録:はじまりのはじまり2】
この時初めて知ったB&B(breakfast&bed)というものに泊まりました。
急な階段を重いスーツケースを抱えて上り、
小さなキッチンがついた可愛らしいお部屋が
はじめてのヨーロッパ滞在の拠点となりました。
大きな教会のすぐ前にあるそのB&Bでは、時計の長針が0に戻るたびに鳴り響く厳かな鐘の音が、身体を伝ってくるようでした。
すぐ近くにあるスーパーに買い出しへ。
パッケージや陳列の仕方、野菜やジュースの量り売り、全てが新鮮で、興奮しながら店内を回ったことを思い出します。
英語だかオランダ語だかよくわかららないパッケージとにらめ合いっこをしながら、とりあえず数日間の食品と生活雑貨を揃えました。
B&Bに戻り、長時間のフライトの汗を流すためシャワールームへ。
背が高いオランダ人のために設計された"位置が高すぎるシャワー"に四苦八苦しながらも、なんとかお湯を出し、先程購入したシャンプーを取り出します。
キャップを外すと、、、
ヘッドにコロコロが付いていました。
この時点で気付くべきだったのですが、
「さすがヨーロッパ!!!頭皮マッサージローラー付きなんて、やっぱり一味違う!オシャレ!!!」と興奮し、頭にコロコロコロコロ、
泡立たないのにコロコロコロコロ…
香りだけは格別に良く、さすがオランダ…
とシャワーで流すと、髪がキッッッッシキシ。
余計な添加物が入ってないタイプなのかな、とオーガニック製品だと勘違いし、別に購入したリンスを使って洗い流しました。
それでも髪の毛はキッッッッシキシ。
そこでようやく「これ、本当にシャンプー…?」と疑問に思い、パッケージをよくよく見ると
【Dove Original Deodorant】と印字されておりました。脇の匂い消しだったのです。
それにも気付かず頭をコロコロコロコロ…
旅行者あるあるのようなミスで
1日目は幕を閉じました😌
ちなみに、翌日は見た目はしっとり
中身はキッッッッシの髪の毛でした。